手稲稲穂の国道沿いに位置する定食屋、ご存じキッチンパルさん 名物であり最大の魅力。それはマスターの奥さんである、おばちゃんなのだ。 入店するとおばちゃんは客席の最前列であるテレビの前に座りながら、ジョッキグラスでアイスコーヒーを飲んでたりする。 時々豆を食べていたり、ご飯を食べていたりする。 座ったままテレビを見ながらのおばちゃんは、ご注文どうぞ!と元気が良く、こちらも気分がよい。 とんかつ、ご飯大、目玉焼き乗っけ、野菜でお願いします。 野菜とは、メニューにはないのだが、大きめのお皿に野菜をたくさん入れて出してくれるのだ。 これで+100円なのだから、ありがたい。 野菜で、と言うと、おばちゃんはこちらをちらっと見るために振り返るのだ。 おっと、誰だい? 新入りじゃないね。と言わんばかりにだ。 それはまるで映画のワンシーンのように。 もし僕がジェームズボンドだとしたら、こちらには見せまいとするその左手にはアイスコーヒーではなく 小ぶりなステンレス仕様の4inchリボルバーなのだろうか。 マスター!とんかつ大に野菜ね!目玉焼きのっけ! 威勢よくマスターに伝えてくれる。そしてまた豆なんかを食べ始めている。ジョッキグラスはそこにあるままで、隣にはコーヒーのペットボトルが置かれている。 もし僕がブルースウイルスだとしたら、マスターはカウンターテーブルの下に隠しているショットガンをゆっくり持ち上げ、構えてくるような そんな雰囲気をかもし出しながらタバコをふかしている。 調理が始まっても、タバコをふかすのがマスターらしさでもある。 ちらっとこちらを見てくれたあとにおばちゃんはやっと笑顔になってくれる。 あらおにいちゃんこんにちは。元気かい。 かれこれ15年程続いている最初の会話だ。ここ数年では、奥さんと子供はどうだい。 と付け足して聞いてくれる。 よくよく考えてみれば、野菜で、と言われてこちらを振り向くのは、 ただただめんどくさい奴がまた来たか。とでも思っているのかもしれない。 だけど言うのだ。野菜もください、とね。 何を食べたいか、そして空腹の度合いを主張する権利はいつだって、こちらにあるはずだ。 そう思ってしまう自由がそこにはあるようだ。 店員も誰もいない殺風景な喫茶店に入り、パックマンのゲームテーブルに腰掛け、 キンキンに冷えたおいしいアイスコーヒーでも飲んでいるような気分になる。 一時マスターは、何も言わなくても黒酢を出してきてくれた。 痩せたいんだろ?って言いながら出してくれたものだ。 その不器用さが、マスターらしさでもある。 傷つきはしないよ。痩せたいんだろって言われたくないなら、痩せればいいだけだから。 無言の会話を交わしながら、慣れない酸っぱさに最初はむせながら野菜をむしゃむしゃと食べていた。 そのうちただマヨネーズをかけるようになった。 そしてカウンターに戻ればタバコに火をつける。その仕草が、思い描いたような昭和の男を想像させる。 そんなレトロな雰囲気が、とても好きだ。 きっとこのマスター。 浜辺で一人、海を眺めていたとしても 同じようにタバコをふかし、遠くを見ているのであろう。 いえいえ、きっと店の事が気がかりになり、調理場に戻ってくるタイプなのかもしれない。 出来上がった定食を運んでくれるのはマスターだったり、おばちゃんだったりする。 食べ始めるとおばちゃんはまた豆なんかを食べ始めながら、テレビを見ている。 その素直な姿が心地よく、まるで実家に帰ってきたかのような安心感を投げかけてくれる。 ほら、魚は皮まで食べなさいよ。栄養なんだから。と言われていたが、今では皮まで食べないと気が済まないくらいだ。 おばちゃん、元気でいつもありがとう。 また来るね。 今日は以上です。 おすすめキッチンパルは、いつもお世話になっているおすすめの定食屋さんです。 ではでは、お後がよろしいようで! 押忍!
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すべて表示sio8(シオヤ)パフェ作ってくれたマスターに乾杯🍻 クッキーでsio8にしてくれました🥹 まいうー! マスターいつもありがとうございます(^o^) ナルコーヒーさんなう🤤💪 押忍!
今朝奥さんに、ヨーグルト出すけど食べる? と言っていただきまして、 あー、コーヒーいれちゃったから。 と言いましたら や、そういうルールわかんない。 って言っておられました。 自分のルールみたいのってあるよね。 愛ってそういうもんだよな。
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